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今回は中学校・家庭・塾という学習の場において、どのような質の違いがあるのか整理しましょう。
■ 中学校 = 新しいことを習う場所
例えば、数学でマイナスという概念を習ったり、英文法や英単語を新たに学んだり。中学校は、主に新しいことを習う場所です。学力の上限値を伸ばす場所とも言えます。
左:現状の状態
右:学校で新しいことを習った状態
上記の赤い部分が新しく習った内容。これが既存の学習内容に積み上がり、学力の上限値が日々上昇していきます。
■ 家庭 = 学力を向上させる場所
中学校で新しいことを習い、上限値は増えました。しかし、実際の学力が伸びたわけではありません。実際に学力が伸びる場所は家庭となります。
左:学校で新しいところを習ったばかりのとき
右:習った場所を家庭で復習したとき
青い部分が学力となります。大人も子どもも新しいことを習った後は、必ず反復が必要です。復習することで授業内容が定着し、学力が伸びます。中学校では定着させるために宿題を出していますが、宿題だけでは学習が不十分なことも多く、教科書やノートなど自主的な学習を求められます。
子どもが小学生・中学校低学年のうちは、両親の補助が必要となる場合があります。例えば、宿題のノートを確認したり、単語や漢字、教科書の内容を覚えているかのテストを実施するなどして、『やった』でなく『覚えた』状態かを確認しましょう。
■ 塾 = 問題を解決する場所
塾は大きく2つに分かれます。
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進学塾
受験を視野に学習する塾で、基本が出来ていて、学校より高度な学習するのに適した塾です。受験を意識しているため、得点できるよう同じ問題の反復練習なども行われます。
補習塾
なんらかの問題により、家庭学習が不十分で学校の授業がわからなくなった子に適した塾です。学校の授業の解説や関連問題の復習がメインで、一緒に宿題をやってくれる塾などもあります。
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以下の図を見てください。
中学校ではカリキュラム通りに授業が進むので、日々学力の上限値(赤)は増えます。家庭学習もしているので、学力(青)も伸びています。しかし、上限値と比較すると学力の上昇幅が少なく、授業を理解するための基礎学力がいずれ足りなくなり、学校の授業がわからなくなる場合があります。
塾はこの状態を改善する、医者のような立ち位置です。ご家庭での学習姿勢などをヒアリングし、実際の授業を見て、問題個所を改善することで学力向上につなげるからです。
学校の授業についていけないのであれば補習塾、志望校への学力向上が必要なら進学塾といった具合に、目的・用途によって適した塾を選ぶのが重要であり、学習の質は塾・校舎によって様々です。
■ まとめ
中学校は新しいことを学び、家庭は復習し定着させる。塾は両者間で発生した学習に関する問題を解決する。これがそれぞれの学習に対する質の違いです。それぞれできること、できないことがあるので連携して、学力向上を促すのが理想形となります。
では、また次回の更新で。